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第2章 絵とは神と一体になる祈り ― 私の絵画論 (自然と共に自然を超えよ) ― ルノワールとゴッホ 西洋の画家の中で好きなのは「ルノワール」と「ゴッホ」です。とりわけルノワールはその技法・色彩感覚において一番私の感性に近い作家の一人です。学生の頃、国立西洋美術館で、初めてルノワールの本物を観た時の感動は今でも忘れることはありません。「帽子の女」という題名のそんなに大きくない絵ですが、その絵から発するオーラは私を圧倒しました。今でも上野に行く機会があれば美術館に寄りその絵を観ます。 ルノワールの絵は、必要最小限の色と筆数で無駄がなく絵の具に濁りがありません。限りなく透明に近い発色が絵に生命を与え無限の輝きを放っています。それはルノワール自身の迷いのない心境の現れであるのでしょう。 ルノワールは「同じように見える一枚一枚の葉っぱに同じものは一枚もない!」ことを見出し、不規則に並ぶ石畳に美を感じ「芸術の不規則性」を説きました。私も同感で、葉っぱにとどまらず、人間においても同じ人間は誰一人としていないことに改めて深い感動を覚えます。そこに神の本質を見出し、生きとし生けるモノのすべてに生命の尊厳を感じます。 芸術とは、個性の輝きであり、均一なものではなく不規則の中にこそあるということです。 一方、ゴッホは、ひまわりの絵を新宿にある東郷青児美術館で観ることができます。世界に6点あると言われているひまわりの絵の一点です。まだ観たことのない方は是非一度足を運んでください。 口で言うより本物に触れ、そのエネルギーをジカに感じていただきたいものです。ゴッホはモノの姿形を描こうとしたのではなく、その奥にある生命そのものを表そうとしたのだと感じます。力強いウネルような筆致、燃える情熱の色、それらは誰もが深い感動を覚えることでしょう。 ゴッホは三十七才の若さでピストル自殺したと伝えられていますが、その真偽はさておき、ゴッホが表現したい生命の輝きを絵として表しきれないギャップが精神を蝕んだのでしょう。ゴッホが在世中は弟のテオが作品を購入しただけで他の誰も彼の絵を理解する者はいませんでした。 ゴッホは、この世では苦難続きでしたが、彼はこの世の幸せではなく本物の絵をこの世に表すことを魂が望んで生まれてきので、あの世に戻ってきっと満足していることでしょう。この世は幻の世界、この世での名声や幸せより天命を完うすることが尊いことです。我々もそうありたいものです。 ルノワールとゴッホ、間違いなく地球歴史上最高峰の真の芸術家であると確信します。
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